2009年 03月 04日
3.Mar.2009 (Tue)
さっそくショーン・レノンの新レーベルのコンピレーション「Chimera Music Release No.0」とU2の新作、そして年末にリリースされていながらまだ入手していなかったジャックスの3枚組ボックスを購入した。

ショーンの2006年作「Friendly Fire」はよく聴いたアルバムだ。リリースされてすぐに買ったというわけでもないのだけど(今回もか)、愁いを帯びたメロディと父譲りの声質やヴォーカルがマッチしていて、聴くたびになんとも形容しようのない切なさを覚える孤高の境地にすぐに取りつかれた。寡作な人なので次作がいつかなんて考えないようにしていたのだけど、昨年突如CMに登場、今回も国内盤はボーナストラックとしてそのCM曲「Freed」が追加収録されている。

新レーベルと言ってもアーティストは身内ばかりで、そのぶんアルバムとしての統一感もある。コーネリアスがリミックスを担当した曲は、最新作の「Sensuous」に聴かれるようなあの音がするのだけど、それでもアルバムには違和感なく収まっている感じだ。そして母のヨーコ率いるYoko Ono Plastic Ono Band名義の2曲も若々しくてヨーコさんらしくてカッコいい。8分にも及ぶ「CALLING」はなんとなく「Tomorrow Never Knows」っぽいグルーヴィーなダンスチューン?だが、単調なのにまったく飽きさせない。

今北米のインディ系SSWはかなり熱いらしいのだけど、ちゃんと新譜を追っていないせいで情報があまりない。ここから今後身内以外の新しい才能が輩出していくのかどうかわからないが、ルーファス・ウェインライトやロン・セクスミス、故エリオット・スミスらとある時代を作ったショーン・レノン(この認識は間違っているかもしれないけど)が2010年代に向けてどんな活動をしてくれるのか、急に楽しみになってくる「Vol.0」だ。

Chimera Music Release No.0

ショーン レノン(Sean Lennon / THE GOASTT) / Chimera Music


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# by deadfunny | 2009-03-04 00:29
2009年 02月 28日
27.Feb.2009 (Fri)
久しぶりに異動があって、ちょっと生活も変わるかな?というタイミング。仕事はそりゃ忙しかったですよ。でも、やり残したことも多くて、気分としてはまだまだ続けたい仕事だったかな。まあ異動先も、付き合う業界は変わらないようなので、近い仕事はいくらでも出来そうですが。

つづきをよむ
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# by deadfunny | 2009-02-28 01:53
2009年 02月 11日
11.Feb.2009 (Wed)
招待券をもらえたので、フランス・ブリュッヘン指揮による新日本フィルのコンサートへ出かけてきた。会場のすみだトリフォニーホール(錦糸町)は、初めて。

今回のブリュッヘン翁来日は、ハイドン没後200年にちなんで所謂「ロンドン・セット」交響曲12曲+オラトリオ「天地創造」を演奏するというシリーズになっている。今日はその初日らしく、演目は交響曲3曲(96番、95番、93番)。作曲順に演奏するらしいのだけど、なんとも渋いところにあたった。まあ、この晩年の交響曲の中では唯一の短調の95番とか、それぞれ特徴はあったりするのだろうけど。

フランス・ブリュッヘンという指揮者のことはもちろん知っていたのだけど、小さい頃にクラシックを積極的に聴いていた僕にとっては、指揮者というよりはリコーダー(縦笛)のプレーヤーというイメージ。指揮した演奏のCDは、ベートーヴェンの交響曲全集くらいしか持っていない。でもって、この人は古楽演奏の人なので、率いる「18世紀オーケストラ」も当時の楽器(レプリカもあるんだろうけど)と当時の演奏スタイルを用いたもの。これをモダン楽器を使用した日本のオーケストラに持ち込むのか、というのが聴きどころなんでしょうか。

と言いつつも、正直当時の演奏スタイルと現代のものとの違いなんてよく知らないので、なじみのないこの3つのシンフォニーを、小ぢんまりとしたこの親密な空間で楽しんで味わうとしますか。ちなみに編成はシンプルなもので、ヴァイオリンが24人、ヴィオラ8、チェロ6、コントラバス4の弦楽+トランペット、ファゴット、オーボエ、フルート、ホルンが2人ずつ+ティンパニ、という編成。18世紀末の時点だったらゴージャスな編成なんでしょう。

相当お年を召されたマエストロは指揮台の上の椅子に座った形で指揮。オーケストラの生演奏自体10年ぶりくらいに聴くので、他のものと比べてどうとか言うことは出来ないけど、丁寧に、かつリラックスして聴かせるストリングスの響きは純粋に美しかった。大事に大事に行き過ぎて、ちょっとヒヤヒヤさせるような瞬間もなくもなかったのだけど。座席は2階席の最前列中央という全体を見渡すにはなかなかいい位置だったのだけど、あれくらいの人数の編成だったらもっと近くで聴いたほうがよく聴こえたに違いない。

95番の第3楽章で、コンマスのとなりのヴァイオリンの人の弦が切れるというハプニングがあって、奏者の女性が慌てて舞台袖に消えていったのが妙に印象に残った。おいおい、靴の音が聴こえるって! まあそんな所作がご愛嬌なのもハイドンのシンフォニーならでは?

アンコールは、最後に演奏した93番の終楽章をもう一度。こういうところも昔風なのかな? まあ「アンコール」っていうくらいだから、やった曲をもう一回というのが本来風なのかもしれない。よく知らないけど。

まるで説教臭いところがない暖かい演目において柔らかく団員を鼓舞するブリュッヘン74歳の指揮っぷりも印象的。楽しくやろうぜ!みたいな。改めてベートーヴェンのCDでも引っ張り出してみようかしら。古楽マナーの第九って?
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# by deadfunny | 2009-02-11 23:59
2008年 04月 07日
7.Apr.2008 (Mon)
昨日は日比谷野音でのサンボマスターのツアーファイナル公演を観に出かけた。実のところを言うと彼らのことはほとんどよく知らず、ノリで付いて行ったという感じだったのだけど・・・。

ギター&ヴォーカル、ベース、ドラムスのトリオ編成で、がなりながらアクションも激しいフロントマンの山ちゃんと、それをクールに支えるリズム隊という構図。この山ちゃんの一方的で押し付けがましいMC(あるいはMC風の弾き語り)が面白く、臆面もなくこんなことを言えちゃうなんて、話に聞いてはいたが凄いものだと思った。「今日は3,000人も相手にするなんて聞いてなかったよ、僕は君に会いに来たんだ!」とか、「君のために歌いに来た」みたいな、観客個々人に向けてメッセージを送ろうとしている、一人ひとりとコミュニケーションを行いたいと思っているところが印象に残った。

曲のパターンは大きく分けて二つで、ハードな8ビートのロックナンバーと、16ビートのシティポップス風。スタジオ盤ではちゃんと録音されているのだろうけど、かなり感情が突っ走った演奏のため、ギターがけっこうコードを外しているように聴こえ、後者のタイプの曲では聴きづらい部分もあった。楽曲を楽曲としてちゃんと聴かせるのは大事だと思うのだけど。

詞のパターンはたぶん一つ。あまり正確に聞き取れてはいないけど、「あなた」に語りかける、コミュニケーションに関する歌が目立った。感情がストレートに表れているが、抽象的で、場面やストーリーが想像できないので、あんまりそんなのばかりが続いてしまうとメッセージは空虚だ。実はそう思わされたのはコンサートの中盤過ぎ、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」という歌の中でアドリブでまくしたてていたとき。「これだけは言わせてください、チベットに自由をくれ!」と言うのである。

ここで初めて、ここだけで、彼らの歌が現実世界と繋がったように感じられてしまったのだ。このメッセージがあったために、あとはどれだけ愛だ、平和だとがなっていても、急にリアルが遠ざかってしまったような気がして、逆にそれから醒めてしまった。不思議なものだ。

全体的に、アーティストの誠実さが表れたいいライブだったとは思う。お客さんのノリもよかったし、会場はハッピーな雰囲気に包まれていたと言っていい。ただ僕は、その中に溶け込めるには年をとりすぎていたんだろう。そういうことにさせてください。
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# by deadfunny | 2008-04-07 07:28
2008年 03月 15日
15.Mar.2008 (Sat)
3月に入ってからかなり忙しくなってきた。でもなぜかCDショップに行ったりコンサートに行ったりという時間を捻出することは出来ているので、その辺の近況でも。

10日に、初台のオペラシティで行われたアンドラーシュ・シフのリサイタルを観に行った。ここでも何度か書いたかもしれないけど、数年前からリリースの始まったベートーヴェンのソナタ全集にいたく感激し、来日の報せを聞いてこれは行かねばと思ったのである。クラシック・コンサート自体本当に久しぶりで(たぶん10年位前にアシュケナージが指揮をした何かのコンサートの招待券をいただいて観に行った以来)、実は本気でドレスコードを気にしていたりもしたのだけど、結局普段着でひとり乗り込むことに。

12,000円のS席は早々売り切れていたため、9,000円のA席で観た。1階のうしろから2列目センターという位置だったが、それほど大きな会場でもないのでじゅうぶんか。辛うじてピアノに記されたベーゼンドルファーのロゴが判読できる。チケットはかなり張ったが、公演パンフレットが500円というのは良心的。ちなみに僕の右隣は小学生くらいの女の子とその母親で、女の子はちゃんとピアノの勉強をしているっぽい。やっぱりピアノソロのコンサート会場には、自分で弾く人がたくさん来ていたりするのだろうか。左隣はおばあちゃんが一人で来ていて、開演前にちょこちょこ僕に話しかけてくる。あんまり僕と話しても面白くないかと思いますが・・・(笑)。以前シフの来日公演を観たことがあると言っていた。

演目は、シューマン「パピヨン」、ベートーヴェン「テンペスト」、シューマン「幻想曲」、休憩を挟んでベートーヴェン「ヴァルトシュタイン」の順。最近集中して演奏している作曲家のものである。正直言うと、生演奏自体ほとんど初めてみたいなもんなので、ここがいいだのここがどうかと思うだのはよくわからない。でも、そんなことより、普段家で何気なくCDを聴いているときの100倍の集中力で向かい合ったベートーヴェンのソナタを介して、(グールドが否定するところの)コンサートホールでの演奏の一回性の意味を感じていたわけで。ライブっていいじゃん、みたいな素直な気持ち。

でもこの日のコンサートが凄かったのは、もしかしたら実はアンコールのほうだったかもしれない。奥さんが日本人なのでもっと上手くてもいいと思うのだけど、日本語で曲紹介。「バッハのフランス組曲第5番」。全部やりました。
次いで、シューベルトの「ハンガリー風のメロディ」。素敵な小曲でした。
もう終わりかと思いきやここからが凄い。バッハ「イタリア協奏曲」。第1楽章だけでなく最後まで。んでもってまだ続ける。シューマンの「アラベスク」。終わったら10時でした・・・。
アンコールでは、聴いている僕も集中力が続かないところまで来ていたので気持ちを楽にして聴いていたのだけど、逆にそれがよかったのかもしれない。最初の「フランス組曲」の第1曲(アルマンド)の繰り返しで入ってくる小気味よい装飾音が踊るのを聴いて体の筋肉が緩むのを感じたというか・・・。

今回の来日の別プログラムではバッハの「パルティータ」全曲演奏会を行っていたとのことで、そちらのコンサート評が昨日の「朝日」夕刊に載っていた。若い頃の録音とはずいぶん違う印象を与えていたらしく、それはそれで観に行っておきたかったと思ったり。

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ニール・イネス率いるボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドの新作がリリースされ、店頭で面食らってしまった僕はそのままそれをレジへと持って行ったわけだけど、これがなかなかの力作(年末にリリースされていたとのことなのだけど、今さら知った)。

Bonzo Dog Doo-Dah BandPour L'amour Des Chiens
THE BONZO DOG DOO-DAH BAND
Storming CRP2601, 2007
バンド名にファースト「Gorilla」のみで使用された「Doo-Dah」が入っているように、ジャグバンド風のブラスが入った曲が多く嬉しいところだが、それとは別にニール・イネスの’70年代後半のソロ・アルバムで聴けるような落ち着いたポップも収められ、そちらもクォリティが高い。そしてなぜかカイザー・チーフス「I Predict a Riot」を全力で演奏したカバーまで・・・これは謎だ(笑)。

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録り溜めておきながら平日にはなかなか見られないアニメをまとめ見。「H2O」の超鬱展開と、「破天荒遊戯」のあまりに破天荒な最終回に絶句。「シゴフミ」でちょっと泣きそうになってしまったのはナイショだ。
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# by deadfunny | 2008-03-15 20:51
2008年 02月 20日
20.Feb.2008 (Wed)
あまり起伏のない生活を送っています。毎日が一緒、みたいな・・・。

先週の話になるけど、東京ドームでのポリス再結成公演(初日)を観た。前座がスティングの息子のバンドだったのだけど、間に合わず・・・。

まあ、正直「こんなものかな」というところと「さすが」というところと。一曲目の「Message In A Bottle」をスティングが原キイで張りのある歌声で歌ったときは、全盛期のポリスってのはこんなだったんかなあと感慨も起きたのだけど、次の「Synchronicity II」で早くも失速。その後繰り出されるヒット曲でも、スティングに関して言えば、キイをかなり下げながら、それでも高い音に到達しないようにうまく歌い回しを変えて逃げていたのがありありで、そりゃ往年のハイトーンボイスを期待するのが間違っているのかもしれないが、残念なところではあった(昔のライブでもそんなに高音全開で歌っていないのもあるけど)。

演奏については、個人技はさすがに際立っていたけど、ところどころアンディに関しては危なっかしいところが散見され、また個人間のインタープレイに関してもまだまだリハビリ中、最強のロックトリオはこんなもんじゃないだろう、という気にさせられた。とくにインプロのパートでは、ドームの音響環境もあるけどかなり不利だったように思う。

大幅なアレンジ変えで効果的だったのは「Wrapped Around Your Finger」。ドラムセットの奥にあるパーカッションの山をスチュワートが飛び回って音を鳴らしていくさまだけでOKだし、その音も曲に新たな魅力を与えるに十分だったと思う。キイは下げてたけど(笑)

そして、スティングが声をセーブしていた理由の一つに違いないのが、本編最後の「Roxanne」。これはさすがにキイを下げては興が削がれるし、歌い回しを変えてごまかすのも許されない曲だ。そして、スティングは歌い切ったわけですよ。「You don't have to sell your body to the night」のところとかレコードどおりに。これにはぐっと来た。

だけど、アンコールで戻ってきた一曲目「King Of Pain」では、すでに余力が尽きたのを見せてしまった。それでもお待ちかねのもう一曲「見つめていたい」では声も何とか回復し、2度目のアンコールではデビューアルバムの一曲目「Next To You」でカッコよく決めて終演。

まあそれでもね、いろいろ書いちゃいましたけどね、いいの。あの3人が同じステージに立っているのを見られただけで。冷静に見れば「5点満点で星3つ」なライブだったけど、別の意味で満足度は高かったわけですよ。

そりゃあなた、ポリスって言ったら、MTV世代の僕なんかからしてみれば相当思い入れのあるバンドだし、リアルタイムでは最後の「シンクロニシティ」になんとか引っかかったっていうレベルなので当然当時の来日公演は観られていない。スティングのソロは初期はわりと追っかけていて、中学生のときに公開された映画の「ブルータートルの夢」はレイトショーを父親と観に行ったりもした。高校に入ったくらいの頃が一番はまっていて、バンドで練習しようとしてみたり(実際ライブでやったことはないかもしれないけど)。映画と言えば、去年だったかの「インサイド・アウト」も観に行ったっけね(これはここで書いたかな?)。

あと、実は今でもスティングのソロアルバムは全部発売と同時に買ってきている。いや、ファーストだけは兄が買ったんだった。「ポリスのほうがいい」とか当時は言っていたけど、今聴いたらどうかな。

ポリスをもう一度生で観る機会は、さすがにもうないだろうと思う。一番凄かった頃のポリスをやっぱり観られなかったのだということを改めて感じさせられながらも、それでもけっして不幸せなことだとは思っていないのが、彼らの音楽の「スピリット」ゆえの「マジック」だった、ってことで、うまく〆まりましたかどうか。
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# by deadfunny | 2008-02-20 22:55
2008年 01月 24日
23.Jan.2008 (Wed)
東京国際フォーラムのホールCで、ルーファス・ウェインライト。前回から約10年ぶりの来日公演となるが、実は前回のクラブクアトロでの弾き語りライブは観ているのだ(ちょっと自慢)。その間数枚のアルバムで地位を確かなものにし、今回は格段のスケールアップをしたパフォーマンスを見せてくれた。

フレンチホルン、トランペット、フルートという変則的なブラス隊を含む7人編成のバンドをバックに、ときにマイクを持って歌ったり、ピアノを弾いたり、ギターを弾いたりと派手にパフォーマーっぷりを見せたルーファスには、ただ感服。二部構成の前半ではハデハデのゲイファッションで登場、「Release The Stars」からの曲を中心に。曲間のMCも饒舌(ミキモト真珠に散財、とか)。
休憩後の第二部ではこれまた何とも形容のしがたい少年ルックで現れ、近作のジュディ・ガーランド集で取り上げたナンバーや、マイクを通さずにアイルランド民謡を歌ったりと、多彩なレパートリーを挟みながら、あるいは客に「I love you!」と言わせて、それを受けての小芝居(「No...I can't...Impossible...because...」)から「Not Ready For Love」(関係ないけどこのタイトルはエルトン・ジョンの「Are You Ready For Love?」を想起させる)に繋げたり。
そして、アンコールではバスローブで登場、初期のナンバーを歌ったあとに、衝撃?の女装パフォーマンスである意味ノックアウト。会場はハッピーなムードに包まれていたと思う。

個人的には'90年代SSW名盤の筆頭に挙げたいファーストからリヴァー・フェニックスに捧げた「Matinee Idol」しかやらなかったのがちょっと物足りない部分だったが(「ブロークバック・マウンテン」に出演したヒース・レジャーの訃報とむりやり関連づけてみたりして。彼やリヴァーがゲイだったのかは知らないが)、バンドの演奏(とくに管楽器)も本人の歌唱も文句のつけがたいレベルのもので、この異形のアーティストをデビューから追いかけてきていることの感慨を新たにさせられるものだった。
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# by deadfunny | 2008-01-24 02:13
2007年 11月 24日
24.Nov.2007 (Sat)
仕事はそんなに忙しくなかったのだけど、だと逆にこんなとこに何か書かないでもやってけるってことなのかしらね。

音楽ネタについては、クラシックピアノのCDばかり買ったり聴いたりしているので、あまり面白くないかな? 引き続きベートーヴェンのソナタが中心で、特にはまっているのは現在リリース継続中のアンドラーシュ・シフによる全集シリーズ。ECM New Seriesからのリリースということで、ジャケットや録音がクラシックっぽくないのがいい。第12番~第15番を収録した第4集を最初に買ったのだけど、「月光」(第14番)以外はさほど有名曲ではないのに、どれも曲の素晴らしさが浮き出てくるような仕上がりになっていると思った。最新の第5集で「ヴァルトシュタイン」(第21番)までやっているので、これからいよいよ終盤戦に突入である。これは楽しみ。来年には来日公演もあるよう。

シフに関しては、同じくECM New Seriesからのバッハ「ゴルトベルク変奏曲」の再録音盤も買った。ペライアのやこのシフのCDで、グールド1981年版が築いたスタンダードを刷新できたという評価もあるようだが、グールド盤の刷り込みが強い僕にしてみれば、まだ「グールドとの相対的な比較」でしか評価が出来ないかもしれない。一つ言えるのは、全変奏繰り返しをしていても長さを感じさせないということだ。コレは大事でしょう(笑)

中古CDショップでは、目についたものを手に取るという感じなので一貫性がないが、イタリアの夭折のピアニスト、ディーノ・チアーニがDGからデビューする前に録音していた音源の数々をまとめた6枚組というのを買った(2,800円とかだったので・・・)。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏ライブというのが最近発掘されたということで名前を知ったのだけど、こちらのボックスでは「ディアベリ変奏曲」を収録。むしろウェーバーのあまり知られていないピアノ・ソナタを全曲(4曲)残しているというところでの興味か。DGからの正規音源のCDが今ほとんど出回っていないようだが、放送音源などライブはその分充実しているよう。

あとは、ピリオド楽器を用いたピーター・ゼルキンのベートーヴェン後期ソナタ集なんてのも聴いてみたが、さすがに「ハンマークラヴィーア」(第29番)とかはモダン楽器のほうが絶対いいだろうなあ、という結論に落ち着くことに。バドゥラ=スコダも1970年前後にベーゼンドルファーで録音した全集とは別に自前のピアノフォルテで全集を録音しているそうなのだけど、どうなんだろうか。

バドゥラ=スコダに関しては、旧録音の日本盤アナログを持っているが、おまけで付いてくるはずの「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 演奏法と解釈」という本が入っていなかった。ずっとこれが気になっていたのだが、ようやく入手。全曲を満遍なく詳細に渡り解説しているものかと思いきや、「月光」あたりは譜例も出さずに流していたりと、ポイントのかけどころがあったりするのがミソか。
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# by deadfunny | 2007-11-24 22:45
2007年 10月 18日
17.Oct.2007 (Wed)
グレン・グールドの紙ジャケ第3弾のベートーヴェン編を聴きまくっているうちに、ベートーヴェンのピアノ・ソナタがマイブームとなっている。

グールドは全曲の録音を残しておらず、「ヴァルトシュタイン」や「告別」といった有名曲も録音されていない。「ハンマークラヴィーア」は放送用の音源が残っているが、今回のシリーズには含まれていない。そういった曲も聴き返してみたくなったので、手持ちのレコードやCDを引っ張り出してみる。

「ピアノ音楽の新約聖書」とも呼ばれるこの32曲、全集の録音で持っているのはバックハウスのステレオ版、グルダのアマデオ版、バドゥラ=スコダの1970年頃のものの3つで、以前持っていたイーヴ・ナットのものもCD-R1枚にmp3で詰め込んだ形で辛うじて持っている。どれも比較的正統派のものと理解している。

32のソナタすべてに精通しているわけではないので、この機会に楽譜とにらめっこで各曲の理解も深めようではないかと思う次第でして、しかも便利なもので、楽譜はすべてネットで拾うことが可能だ。
http://imslp.org/wiki/Category:Beethoven,_Ludwig_van
(と思ったら、閉鎖だって??)

さて、一般にこの中から「3大ソナタ」と呼ばれるものはと問われれば、8番・14番・23番ということになるのだが、これは作品の完成度で決まったというよりは、短調に顕著なベートーヴェンのメロディメイカーとしての一面が引き立つ、いわば人気作だからという理由のほうが大きいと思われる。それぞれ「悲愴」「月光」「熱情」なんていうタイトルが付いているのもわかりやすい(この中で作曲者本人がつけたのは「悲愴」だけだけど)。

でも、やっぱ「なんだかわかんないけどすげえ」と思わせるのは晩年のものであり、30番~32番を「3大ソナタ」とすべきだという意見も(かなり少数だろうけど、あるには)ある。生涯こだわり続けた変奏曲や、晩年に創作の源を求めたバロック様式の極みであるフーガをふんだんに盛り込んで高みに到達してしまったベートーヴェンは、その後ピアノ・ソナタを書くことがなかったくらいである。

特に個人的に好きなのは最後の32番だが、嵐のように駆け抜ける第1楽章のパッセージを爽快なまでに猛スピードで弾き切った若きグールドの録音の印象が強いからかもしれない。対象的に、バックハウスが13分で弾いているのにポリーニだと17分以上かける第2楽章は、楽曲の構造を理解しないとどうにも捉えようがない・・・と思って、楽譜の出番なわけですよ。いちおうピアノを習っていた時期のある僕が、初めてこの晦渋な大傑作の譜面に(音楽を聴きながら)目を通してみる。

「こんなの弾ける人間いるんだ・・・」って、相手はプロなんだから弾けて当たり前だけど(が、譜面に忠実な老巨匠はかなり苦しそうに聴こえるところがある)、そもそも作曲者自身が耳が聴こえなくなっていて、この音楽もそもそも演奏を前提にしていなかったのでは、なんて言われていたことがあったらしい。いつ誰が初演したのだったか。

何度も聴いて楽曲そのものを把握し、いろんな演奏を聴き比べて違いを味わう・・・というクラシック音楽の基本的な楽しみ方に今さらながら入り込んでみるのも面白いかもしれない。30~32番はたしかアラウのCDも持っていたはず。その他オススメあったら教えてください。
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# by deadfunny | 2007-10-18 02:29
2007年 07月 22日
22.Jul.2007 (Sun)
数ヶ月の準備期間をかけたイベントを無事成功裡に終わらせ、一安心したついでにディスクユニオンで買い物。なんと、ボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドの各アルバムがリマスター+ボーナストラックで再発されているではありませんか。ほぼ同時にリリースされているロイ・ウッド関連の「Super Active Wizzo」(名作)の初CD化と併せて、心躍らせている人も多いに違いありません。

ボンゾ・ドッグ・バンドに関しては、全アルバム+アルバム未収録曲を3枚のCDに詰め込んだ「CORNOLOGY」というボックスを持っているのだけど、やはり各アルバムに分けてあったほうが手に取りやすいかもしれない(アルバムの途中でディスクを跨いだりはしないが)。とりあえず一番よく聴いたファースト「GORILLA」(1967年)だけを買ったのだが、ニール・イネスによる各曲解説であったり、ボックス未収録を含む7曲のボーナストラックであったりと、買う価値はじゅうぶんありかと(各1,590円というのも安い・・・5枚買うと8,000円近くしてしまうけど)。

とかくラトルズのニール・イネスの最初のバンドという言われ方に流れがちだが、初期の「Doo-Dah」がつく頃の彼らはブラスが賑やかなジャグバンド風で、1920~1930年代のキャバレーソングを得意としていた。モンティ・パイソン一派とも繋がるこの時期のブリティッシュ・ユーモアの最先端を走っていたとか言われるわけだが、精神的には20世紀初頭のダダと言われる芸術運動に共鳴している。

Gorilla
THE BONZO DOG DOO-DAH BAND
EMI/Liberty 0946 3 87889 2 8, 1967/2007
昨年はデビュー40周年で再結成ライブもあったみたいだし、まだまだ顧みられる機会は多いバンドかもしれないが、正直日本人には敷居の高いコメディ要素の強いアルバムもあり、ここいらの部分で難しいと思うことも個人的にはある。そういう意味で、このファーストの破れかぶれな勢いと、4作目「Keynsham」におけるニール・イネスのポップセンス全開っぷりは、入口としては適切かと思っている。出来れば、ファーストからぜひ。

<追記>
http://cottonwoodhill.blog21.fc2.com/blog-entry-3258.html
こちらの記事によると、10月に5タイトル国内盤紙ジャケでのリリースが決まったようです。
ただし、各3,000円とのこと。最初の2枚はちゃんとブックレットがついてくるのかな?かな?
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# by deadfunny | 2007-07-22 21:07