2018年 01月 07日
(前項から続く) 14. Son of a Gun アルバム「The La's」の1曲目、非の打ち所がない名曲だけど、あのさり気なさが個人的には好きなポイント。初期からのレパートリーのようで、録音の数も多い。 a) Demo Alternative Version (1986年6月録音) (from "Lost La's 1986-1987 Callin' All" - reissue)注1:"Callin' All" 4CDにはエラーがあり、Disc 2-1とDisc 2-15とで同一の音源が収録されてしまっている。上記dとh、どちらが収録されているのかは知らない。 15. I Can't Sleep こちらも初期からのレパートリーだが、アルバムでようやく初登場。 a) De Freitas Session (1987年4月録音) (from "1987")16. Doledrum この曲もたんまりヴァージョン違いが揃っているが、1988年3/4月のJohn Leckieとのレコーディングセッション、同年7/9月のBob Andrewsとのレコーディングセッションでも録音されている模様(未発表)。 a) Original Demo (1986年9月録音) (from "Lost La's 1986-1987 Callin' All")17. Feelin' アルバム発売後にシングルカットされた曲。1988年3/4月のJohn Leckieとのレコーディングセッションで録音されたヴァージョンが、7インチのボックス入り限定盤で発表されている。 a) De Freitas Session (1987年4月録音) (from "1987")まだ続きます。 #
by deadfunny
| 2018-01-07 18:06
2017年 11月 11日
(前項から続く) 6. There She Goes リミックスされた再リリース盤がヒットしたことでザ・ラーズの代表曲となったこの歌の最初のリリースは1988年11月。プロデューサーはBob Andrewsで、このときのレコーディングセッションではデビュー曲の「Way Out」を含む14曲が録音されているから、ここでアルバムを作るつもりだったのだと思う。なお、初めてライブ演奏されたのは1987年6月のことらしい(「The La's 1986-1987 Callin' All」の2010年版で聴ける)。 a) "John Leckie Mix" (1988年3/4月録音) (from "The La's - Deluxe Edition")1991年に制作されたアメリカ盤プロモCDに収録されている4ヴァージョンはいずれも他では聴けないと思う。そもそもアメリカで7インチは出ていないと思うのだけど、「(7")」と題されたヴァージョンのイントロのギターは通常ヴァージョンと違っていて、またテンポが速くなっている(ピッチはなぜか同じ)。 もう一個注意なのが4枚組「Callin' All」のDisc 1に入っているもので、こちらもピッチ、テンポとも異なっているほか、イントロのギターのミックスも明らかに違う(つまりシングルヴァージョンではない)。 7. Come In Come Out セカンドシングルのB面。発表後も何度か録り直しされているが、結局アルバムには入らなかった。 a) The Picket Session (1987年5月録音) (from "1987")8. Who Knows セカンドシングルの12インチのみ収録曲。 a) Single (1988年7/9月録音) (from "There She Goes" GOLAS212)9. Man I'm Only Human 同じく12インチのみの収録曲。 a) "John Leckie Mix" (1988年3/4月録音) (from "The La's - Deluxe Edition")10. Timeless Melody Mike Hedgesがプロデュースしたサードシングルは1989年5月にリリースされる予定だったが、最後の最後で発売中止となった。アルバムの先行シングルとして1990年8月にようやくリリース(別ヴァージョン)。 a) De Freitas Session (1987年4月録音) (from "1987")11. Clean Prophet 発売中止のサードシングルのB面曲で、翌年のリリース時に以前Jamie Allomとのレコーディングセッションで録音された別ヴァージョンがB面に収録された。人生、楽ありゃ苦もあるさ。 a) Original Demo (1986年8月録音) (from "Lost La's 1986-1987 Callin' All")12. Over 発売されたほうのサードシングルの12インチに収録された曲。 a) "Live in a Stable in Liverpool" (1987年録音?) (from "Timeless Melody" GOLAS412)13. All By Myself 4枚目のシングル「There She Goes」の12インチに収録された曲。 a) Single (1989年1/4月録音) (from "There She Goes" GOLAS512) #
by deadfunny
| 2017-11-11 23:58
2017年 11月 10日
ザ・ラーズのデビュー前の発掘音源集は、バンドの初期メンバーのマイク・バッジャーとポール・ヘミングズがやっているViperというレーベルからリリースされているのだけど、このたびデビュー直前の音源を収録した「1987」というアルバムがリリースされた。本国では写真展も開かれたりしたようで、デビュー30周年は盛り上がっているのかもしれない。 それにしても、正式なスタジオアルバムは1枚だけというのに、その数倍もの未発表音源、しかも同じ曲の別ヴァージョンばかりがリリースされるというのは、慣れてしまっているので気にならなくはなっているけど、冷静に見たらかなり異常だ。 収録曲がかぶりまくりなので、もう何がなんだかわからなくなってしまった。「デラックス・エディション」のブックレットにあるように録音順・セッションごとに整理していくのもいいが、むしろ曲ごとにヴァージョン違いを列挙していったほうがわかりやすいのかもしれない。ということで、正規のスタジオヴァージョンが存在する22曲(たぶん)について、あくまで自分の理解のためにまとめてみようと思う。いや、2010年に4枚組のあれが出た時にやろうとしたのだけど、途中でやめてしまっていたのを、今度こそと思った次第。 Go! DiscsおよびViperからリリースされたスタジオ音源、デモ、ラジオセッションを並べてみます。 曲は正規リリースされた順で、ヴァージョン違いは極力録音順にしてみます。活動期にオフィシャルリリースされたものは太字にしています。 1. Way Out デビュー曲のA面(1987年10月発売)。 a) De Freitas Session (1987年4月録音) (from "1987")2. Endless デビュー曲のB面。別ヴァージョンがライブ含めて世に出ていない。 a) Single B-side (1987年8/9月録音) (from "Way Out" GOLAS1)3. Knock Me Down これもデビュー盤から。12インチにのみ収録。 a) Single (1987年8/9月録音) (from "Way Out" GOLAS112)4. Liberty Ship デビュー盤12インチの5曲入りヴァージョンにデモヴァージョンを収録(Viperからの「Lost La's」収録のものと同一録音だが、Go! Discs盤のほうがフェードアウトが早い)。マイク・ヘッジズとのレコーディングでも録音されているようだけど、未発表。 a) 4-Track Demo (1986年7月録音) (from "Way Out" GOLAR112 / "Lost La's 1986-1987 Callin' All")5. Freedom Song こちらもデビュー盤12インチの5曲入りに収録。セカンドシングルのセッションでも録音された模様(未発表)。 a) 4-Track Demo (1986年5月録音) (from "Way Out" GOLAR112 / "Lost La's 1986-1987 Callin' All") もうすでにわけがわからない。気が向いたら続けます。 #
by deadfunny
| 2017-11-10 00:28
2016年 11月 01日
音楽は音楽単体では存在し得ず、どうしたってそれにまつわる情報が鑑賞に干渉してくるわけですが(駄洒落)、けっしてそのことを否定的に考えているわけではなく、積極的にそういった情報を音楽と並べることで、より楽しく、深く音楽を味わうことができるものと考えています。 わかりやすい例としては、アニメの主題歌なんてのが挙げられるかと思います。曲単独でも素晴らしいものはいくらでもありますが、その歌がオープニングを飾っているのがどんなアニメか、内容含めて知っていれば、より楽曲も味わい深くなるというものです。 2000年に69歳で亡くなったオーストリアのピアニスト、フリードリヒ・グルダは、クラシック音楽から出発しながらジャズにも果敢にチャレンジ、ウィーンの保守的な音楽界との対決姿勢をあらわにしつつ、ボーダーレスで自由な音楽家として活躍しました。そんな彼が亡くなる前年に自宅で録音したシューベルトのアンプロンプチュと「楽興の時」は2001年に日本で発売され、いろんな音楽遍歴を経たグルダの最後にたどり着いた悟りの境地、などとして高い評価を得て、この曲の定番録音として語られるようにもなっているのですが… 「これらの作品を録音しながら私は幾度も涙をこぼしそうになり、無事終わった時は命を落とさずに済んだことに安堵した」とグルダは語ります。この最後の収録は彼の命を懸けた作業でもあったようです。そして「私はシューベルトの一部となり、シューベルトは私の一部になって…」とグルダは悟ります。 (発売・販売元 提供資料より) そのCD、どうやら実は1963年に33歳のグルダによってレコーディングされたものと同一の音源だというのです。実際その音源は日本でも過去に発売されていて、今でもCDで入手できる(DENON TWCO-63~64)。聴いてみたら、たしかにまったく同じものでした。最後の録音としてありがたく愛聴していた僕は、大きなショックを受けました。果たしてこれはいったいどういうことなのか。 30代前半のグルダが織りなす、絶品のモーツァルトと至高のシューベルト演奏。(タワーレコード商品ページより) 本当は別に録音されたテープが存在していて、間違って古い音源がスタジオに持ち込まれてCDに…って、そんなのは制作担当の誰かが絶対気がつく話だよね。ありえない。 この人、1999年に自分が死んだという情報を流して、騒ぎになったあとに生き返った体(てい)で復活コンサートを開くという茶番をやったことがあるとのこと、もしかしたらそういう話ともつながっていることなのかもしれません。つまり、ある種のいたずらっ気を出し、「あの音源、今でもけっこういけてると思うから、俺が死んだら『最後の録音』ってことにしてしれっと出してよ」と遺言していたのではないか。 結局未だに公式にこの二つが同一のものであるという発表はされておらず、ほとんどの人は騙され続けているままという状態です。 でも、まあいいじゃないかとも思うのです、このシューベルトを弾いたグルダが何歳だったかとか、録られたのがグルダの自宅でなのかジュネーヴのスタジオでなのかとか、1999年の録音なのか1963年の録音なのかとか(宅録とか言っておけば30年くらい古くたってごまかせるわけだ)。この録音が死の前年に行われたと信じて聴けば、老境のグルダにしか出せないであろうウィーン的シューベルトが立ちのぼってくるだろうし、「おふざけ遺言」説を採ってみたい僕にしたって、グルダの「してやったり」に拍手するのではなく、みんながそうやって賞賛している録音なのだから、グルダが改めて認めたシューベルトの最終回答として素直に聴いて、録音の背後にある(かもしれない)重層的でメタな物語も音楽の一部として味わおうじゃないかという気持ちなわけです。 写真は先日安価で手に入れた’60年代プレスのアナログ盤。もしかしたら別の録音だったりして…と思って針を落としましたが、やはり同じものでした。まあ、アナログ化希望みたいなところもあったから、これはこれで嬉しい拾い物でした。 ・・・あれ、これ言っちゃいけないやつ・・・?(夜道には気をつけます) #
by deadfunny
| 2016-11-01 00:00
2016年 01月 17日
あまりに突然訪れたデヴィッド・ボウイーの訃報から一週間、そろそろ気持ちも落ち着いてきたので何か書こうか。 アルバム「Let's Dance」「Tonight」「Never Let Me Down」、シングルだとCMで使われていた「Blue Jean」のほかは「This Is Not America」「Dancing In The Street」「Absolute Beginners」「Underground」といった感じでアルバム未収録のものがそれぞれ印象に残っているが、中学生当時の僕は、ロック名盤を聴き漁っていたことや友人の影響もあって、ボウイーに関しては’70年代の諸作を遡って聴くほうが刺激的だった。わかりやすく「ジギー・スターダスト」のアルバムはワクワクさせられたし、「Low」聴いて「わかった」気分になっることもあったしで、まさに「中二病」に罹ってしまったわけである。 その後一時期RCA時代のアルバムが手に入りにくくなった時期があったのだけど、1990年にRykoからリリースされた再発CDのシリーズにはボーナストラックがついたりしたものだから、また個人的にもブームが訪れる。ティン・マシーンとかはあまりちゃんと聴いていなかったし、その後も新作を追っかけたりはしなかったのだけど、それでも10代の僕に決定的な影響を与えた’70年代の作品群は思い出しては聴いていた。 とは言いつつ、好きなアルバム、よく聴くアルバムは限られているようだ。今の気分で5枚挙げろと言われたら、この5枚になるな。 「David Bowie」(セカンドのほう) 「Hunky Dory」 「Aladdin Sane」 「Station To Station」 「BBC Radio Theatre, London, June 27, 2000」 アルバムごとにスタイルがころころ変わる人なので、単純にサウンドの好みで決まってしまうところがあるかもしれないが、一昨年の3枚組ベストや昨年の初期ボックスセット「Five Years」で久しぶりに聴いた曲は意外と多かったと思う。 さて上に挙げたもののうちの最後は、「BBCセッションズ」というアルバムのオマケについてきたアルバムで、単独での販売はされていないかもしれない。たぶんあまり大きくない会場でやっているんだろうか、演奏も歌もリラックスしていて良い。レパートリーもちょっと変わっていて、「Absolute Beginners」「This Is Not America」「Wild Is The Wind」といった楽曲の良さを再発見できるのもいい。 ’90年代~’00年代とあまり彼の動向に関心を払わないままでいた僕が発売と同時に反射的に新作を買ってしまったのだから、2013年の「The Next Day」のときのイメージ戦略はなかなか周到だったんだろう。あのジャケットは反則だろう、とか、全盛期のサウンドが復活!(いや、その前よく知らないんだけど言っておくか)、とか、久しぶりに盛り上がりましたよ。人生総決算プロジェクトになってしまった「Nothing Has Changed」~「Five Years」もバッチリ買いました(’90年代以降のアルバムを揃えたりね)。そして、69歳の誕生日に発売された「★」も一日遅れで買って「今回もまた現役感バリバリじゃないか」などと唸らされたものです。 都内のディスクユニオンに行ったら中古CDのボウイーコーナーはすっからかんになっていた。落ち着いたら持っていないアルバムを少しずつ集めていこうかな。 #
by deadfunny
| 2016-01-17 22:27
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