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2009年 09月 21日
20.Sep.2009 (Sun)
ビートルズの一連の再発のうち、僕が(現時点で)買ったものは以下の4点。

Abbey Road

The Beatles / EMI UK



Let It Be

The Beatles / EMI UK



The Beatles

The Beatles / EMI UK



The Beatles In Mono

The Beatles / EMI



ハイ、わかりやすい買い方です。個人的にはステレオ版よりモノラル版に馴染みがあること+限定・紙ジャケということで、モノボックスは迷わず予約、プラス「アビイ・ロード」「レット・イット・ビー」、あとはステレオミックスも捨てがたい「ホワイト・アルバム」。「イエロー・サブマリン」は、4曲のモノミックスがボックスに入っているので後日に回した。

たまたま単品のほうが先に届いたので、まず「アビイ・ロード」から聴き始めたが、これはいいリマスターだと確信。ほどよい分離感とまろやかさが感じられ、また「Something」「She Came In through the Bathroom Window」などいくつかの曲ではずいぶん印象が変わった。「レット・イット・ビー」も同様で、しばらく「ネイキッド」にファーストチョイスの座を譲っていたのが逆転。やっぱ馴染みのこっちかな、今の気分だと。続いて届いた「ホワイト・アルバム」は、分離の良すぎるところが逆に違和感を覚える曲もいくつかあったが、元のミックスがいい曲では迫力が増した。アヴァンギャルドなロックンロールアルバム。

とは言っても以上3つに関してはオリジナルのLPを持っているわけでもないし、旧盤CDで持っているのも「ホワイト・アルバム」だけなので、比較対象が'60年代・'70年代の国内盤LP(の記憶)ということで、存外オリジナル盤からはそう離れたものでもないのかもしれない。と思ったのも、モノラルミックスで聴いた一連の作品の印象は、アルバム、シングルともオリジナルのレコードに近いんじゃないかな、というものだったからだ(ただし「ホワイト・アルバム」のみオリジナルLPは持っていない。あと手持ちの「マジカル」USモノLPはかなりボロボロなんで、これも後半のシングル曲以外は対象外)。

「普通両ボックスとも買うものじゃないのか」と同好の士には嗤われそうだが、予算、スペースの都合+初期のステレオミックスにあまり興味がない、というのがあっての今回の買い方である。1987年にリリースされた旧盤CDのうち最初の4作がモノラルであったことに今でも疑問を呈するファンがいるようだが、僕なんかはいっそのこと「ラバー・ソウル」くらいまではモノでよかったんじゃないの?と思うくらいで、メンバーはおろか曲によってはプロデューサーのジョージ・マーティンですらミックスに立ち会っていないというステレオミックスを今後世界標準に戻す意図に関してはまったくもって理解できない。別ヴァージョン集でしょ、それ。

今回モノラルボックスに特別に収録された「ヘルプ!」「ラバー・ソウル」のオリジナル・ステレオミックスもせっかくなので聴いてみた。特に「ラバー・ソウル」は最初からモノで聴いていたので、これは初めて聴いたかもしれないが、楽器のダビングなども増えてチャンネルのピンポンで何とかミックスに持っていったということか、ヴォーカルが左右CHに完全に振れている曲が多くて、聴きにくいというか逆に懐かしいというか(1987年のCD化ではジョージ・マーティンがリミックスを行っていて聴きやすくなっているらしい)。ひとつひとつの楽器がよく聴こえるのは発見でもあるけど、音楽的なものとは別問題かな。バンドの耳コピには使える。

逆に「ヘルプ!」はヴォーカルがセンター定位のものが多かった。無理のあるステレオであることは変わりないけど、それほど聴きづらいものでもなかった。あと実は「ヘルプ!」のステレオ盤LPは、僕が初めて聴いたビートルズのレコードなので(実家にある)、これの初CD化(「Capitol Albums」を除く)にはそれなりに感慨があってそういう補正もはたらいているのかもしれない。

さて、上記の買い方だと、「イエロー・サブマリン」収録のジョージ・マーティン・オーケストラ曲以外に手に入らない曲が2曲だけあるようである。1969年発売のシングル「The Ballad of John and Yoko / Old Brown Shoe」はモノミックスが発表されず、オリジナルアルバムにも収録されていないので、今回のリマスターを聴くにはステレオ版の「パスト・マスターズ」を買わないといけない。特に「Old Brown Shoe」なんかは、今回の一連のリマスターを聴いている感じだとかなりカッコよくなっていそうだよなあ、オリジナルシングルも持ってないし・・・ということで・・・オーダーしてしまいました、2曲のために・・・。

Past Masters

The Beatles / EMI UK



まあ、結局気づいたら他のステレオアルバムも意外と早く揃ってたりするのかもしれないけど、とりあえず今のところはこんな感じで。

追記:
同じような悩みをお持ちの方を見つけました
DEB DYLAN の 風に吹かれて
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by deadfunny | 2009-09-21 00:11
2009年 09月 09日
8.Sep.2009 (Tue)
朝日の書評にあった中公新書の岡田暁生「音楽の聴き方」なる本が気になり、即購入・読了。

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書)

岡田 暁生 / 中央公論新社



音楽を聴くという行為の意味が変化していく近代以降のプロセスについては、以前に渡辺裕「聴衆の誕生」という本で読んだこともあり、けっこう好きなテーマだったりもする。書評を読んだ段階ではそういうことが扱われているとは思わなかったのだけど、「ハウツー」的な話はつかみとして序盤にとっとと済ませ、音楽の受容史の視点も混ぜつつ現代的な音楽の楽しみ方を、実に論理的に提言していく。クラシック音楽中心の叙述になるが、他ジャンルにも当て嵌まるであろうことは、それを意識しながら読んでいた僕が言うのだから間違いない、はず。

・ 音楽は、ただ聴くだけでなく、同じ音楽に感動した者同士で語り合ってこそ、より面白くなる。
・ 音楽は、文化的な背景抜きでは語れない。音楽は勝手に国境を越えたりはしない。
・ 音楽をプレイし、また言葉にしていく作業が、音楽文化を育む。

などと言ったシンプルな主張が並ぶ序盤は、常々同様のことを感じながらも今の世の中それが少数派であることをなんとなく認めざるを得ないような人たちには、心強い福音だ。後半のやたらと難しい(アドルノとか引かれるとさすがに晦渋過ぎてついていけない部分多々)パートも、じっくり読めばするりと頭に入ってくるのかもしれないが、やや話題が拡散しているような感も受けた。

いいの、シンプルな結論で。なぜ音楽を勉強するかって、そのほうが音楽が面白くなって人生豊かになるからに決まってるじゃん!
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by deadfunny | 2009-09-09 02:34