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2008年 04月 07日
7.Apr.2008 (Mon)
昨日は日比谷野音でのサンボマスターのツアーファイナル公演を観に出かけた。実のところを言うと彼らのことはほとんどよく知らず、ノリで付いて行ったという感じだったのだけど・・・。

ギター&ヴォーカル、ベース、ドラムスのトリオ編成で、がなりながらアクションも激しいフロントマンの山ちゃんと、それをクールに支えるリズム隊という構図。この山ちゃんの一方的で押し付けがましいMC(あるいはMC風の弾き語り)が面白く、臆面もなくこんなことを言えちゃうなんて、話に聞いてはいたが凄いものだと思った。「今日は3,000人も相手にするなんて聞いてなかったよ、僕は君に会いに来たんだ!」とか、「君のために歌いに来た」みたいな、観客個々人に向けてメッセージを送ろうとしている、一人ひとりとコミュニケーションを行いたいと思っているところが印象に残った。

曲のパターンは大きく分けて二つで、ハードな8ビートのロックナンバーと、16ビートのシティポップス風。スタジオ盤ではちゃんと録音されているのだろうけど、かなり感情が突っ走った演奏のため、ギターがけっこうコードを外しているように聴こえ、後者のタイプの曲では聴きづらい部分もあった。楽曲を楽曲としてちゃんと聴かせるのは大事だと思うのだけど。

詞のパターンはたぶん一つ。あまり正確に聞き取れてはいないけど、「あなた」に語りかける、コミュニケーションに関する歌が目立った。感情がストレートに表れているが、抽象的で、場面やストーリーが想像できないので、あんまりそんなのばかりが続いてしまうとメッセージは空虚だ。実はそう思わされたのはコンサートの中盤過ぎ、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」という歌の中でアドリブでまくしたてていたとき。「これだけは言わせてください、チベットに自由をくれ!」と言うのである。

ここで初めて、ここだけで、彼らの歌が現実世界と繋がったように感じられてしまったのだ。このメッセージがあったために、あとはどれだけ愛だ、平和だとがなっていても、急にリアルが遠ざかってしまったような気がして、逆にそれから醒めてしまった。不思議なものだ。

全体的に、アーティストの誠実さが表れたいいライブだったとは思う。お客さんのノリもよかったし、会場はハッピーな雰囲気に包まれていたと言っていい。ただ僕は、その中に溶け込めるには年をとりすぎていたんだろう。そういうことにさせてください。
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by deadfunny | 2008-04-07 07:28