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2007年 06月 25日
24.Jun.2007 (Sun)
40年の歴史を誇るフリートウッド・マックだが、激しいメンバーチェンジがありながらも’70年代のある時期までは由緒正しきブリティッシュ・ロックの正統派バンドでありつつも、初期以外はあまりチェックすることなく今日に至っている。バッキンガム&ニックスの二人が加わってからのイメージだってそんなに強いわけではないのだけど(リアルタイムは「Tango In The Night」からだし)、何となく先入観があったのかもしれない。

ピーター・グリーンが率いていた’60年代のグループは、まったくの別物という理解である。こっちのほうはちゃんとCDを持っているわけだけど、ここから「噂」に至るまでの数年の間に何があったのか気にしたことがあまりなかった。
「そう言えば」と、ピーター・グリーン在籍時の最終作「Then Play On」(1969年)を聴こうと中古でCDを買ったはいいものの、音質の酷さにガッカリし、聴き込む前に売り払った。曲目もオリジナル仕様ではなく、アルバム後のヒット「Oh Well」を収録して何曲かを外している。

「Then Play On」のUKオリジナル盤はちょっと値が張るので、ジャケット違いの再発UK盤でもいいかと探してみたところ、’70年代初期のアルバムもう2枚とのセットで売られているのを見つけ、落札した。飛び飛びになるのだが、1971年の「Future Games」、1973年の「Penguin」がついてきたというわけである。どれもレーベルから判断するに1975年以降のプレスと思われるが、「Future Games」はなかなか良い音で鳴る(「Then Play On」は仕方ないとしても、「Penguin」もUS原盤だからかちょい劣る気が)。

「Then Play On」はブルーズ色の残ったニュー・ロックといった風だが、前3作のこてこてなブリティッシュ・ブルーズからはその先を模索しようとしている感じがしていて興味深い。ここでリーダーのピーター・グリーンは宗教にはまり、フリートウッド・マックを世界平和のためのチャリティ・バンドにしようとして他のメンバーから反対を喰らい脱退(←かなり誇張あり)。次の「Kiln House」を最後にジェレミー・スペンサーも脱退して、「Future Games」ではダニー・カーワンが音楽的なリーダーに昇格している。前作にも参加していたクリスティン・マクヴィーはここから正式メンバーに。またアメリカ人ギタリストのボブ・ウェルチも加入して、すでに別バンド状態なわけだが、このしっとりとした質感のオーガニックなロック・アンサンブルにはちょっと意表をつかれた。おおっ、これはいいぞ。

次の「Bare Trees」を飛ばして「Penguin」となるわけだが、またもやメンバーは大きく変わっている。ダニー・カーワンもすでにいなくて、ボブ・ウェストン、デイヴ・ウォーカーという人たちが代わりに入っている。のちにプロデューサーとして活躍するスティーヴ・ナイもゲスト参加。爽やかなポップ/アコースティック路線といったところか。オープニングを飾るクリスティン・マクヴィー作の「Remember Me」とかなかなかいい歌だと思うし、「Revelation」のファンキーなグルーヴもカッコいい。全体的に柔らかな雰囲気であるのは変わらないか。

このあともメンバーチェンジとリリースをせっせと行い(偽者がツアーをするというヘンな事件も発生)、3作後の「Fleetwood Mac」でバッキンガム&ニックスを迎えて大ブレイク、となるわけだけど、この時期も捨てたもんじゃないに違いない。ダニー・カーワン在籍時のラスト「Bare Trees」あたりはすぐにも聴いてみたいところだ。
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by deadfunny | 2007-06-25 02:04