2009年 07月 03日
2.Jul.2009 (Thu)
ご存知のとおり、先月マイケル・ジャクソンが急死した。と言われても、未だにピンと来ないところがあるのだが、どうやら本当のことらしい。「50歳」というのもまるでリアリティがないが。

小学6年生のときに洋楽を聴き始めたのだけど、そのときチャートを席巻していたのがアルバム「スリラー」と、そこからカットされた数々のシングル曲だった。とは言っても、そのときHot 100を上昇していたのはたしか「P.Y.T.」で、この曲はPVもなかったはず。ポール・マッカートニーとの「Say Say Say」と、アルバムからの最後のシングル「Thriller」が続くわけだけど、あれ、「Billie Jean」や「Beat It」はどのタイミングで知ったんだったか('83年末に見た年間チャートの番組?)。

アルバムはわざわざ誰かに借りたり買ったりしなくても、ほぼ全曲知っていたので、だいぶ後になって中古盤で買うまでは持っていなかったな。「スリラー」に関して言えば、いいとか悪いとかは超越した、究極のポップ・スタンダードという認識。

ジャクソンズ(「VICTORY」)や「We Are The World」があって、「BAD」が出たのが1987年。CDプレーヤーが我が家にやってきた年で、たしか兄が初めて買ったCDが「BAD」だった。CD自体の珍しさもあって、毎日のように聴いた(聴かされた)ため、これまた全曲よく知っている。一所懸命ワルぶろうとしているのだが、品の良さは抜けきれるはずもなく、このバランスが取れるにはもう一作待たなければいけない。またもや登場したアル・ヤンコヴィックによるパロディ曲&PVも忘れがたい。ちなみにプリンスは'87年「Sign O' The Times」、翌年「Black Album」もとい「Lovesexy」。いい時代です。

1991年、「デンジャラス」のときもたしか兄が買ったのを聴いていた。「Black Or White」はスラッシュじゃなくてマコーレー・カルキンのイメージ。「Remember The Time」こそが個人的マイケル最大の名曲(エンディングのアドリブ歌唱は壮絶)。シングルカットごとに作られるショートフィルムとやらはなかなか全編を見られなかったっけ。

そのあとはそれぞれ実家を離れたこともあって、マイケルの新作が出てもわざわざ買って聴いたりはしていなかったが(あまり楽曲に魅力を感じていなかったというのもある)、マイケルという存在自体は無視できないどころか、ある種の指針であり続けた。明らかにクレイジーでエキセントリックなんだけど、邪心のようなものをうかがい知ることの難しい、純心さみたいなものが逆に恐ろしいというか(「Heal The World」とか真顔で言われてしまうと)。

2001年の、結果的にはオリジナル最終作となってしまった「インヴィンシブル」をリリースと同時に買ったのはなぜだったんだろう? 「やっぱりマイケル・ジャクソンが好きだ」と気づいたからか? お金がたっぷりかかっていることは、R&Bやブラコン、ヒップホップに日頃馴染みのない僕でもちょっと聴けばわかる。でも、ポップでキャッチーな曲はほとんど入っていない、不気味な情念が渦巻く怪作で、事実セールス的には苦しんだという。その後の裁判闘争などもあって経済的に逼迫するマイケルだが、この作品が彼の人生におけるターニングポイントとなってしまったのかもしれない。'80年代には陽のマイケル・陰のプリンスという表裏の関係を意識させられることもあったが、この頃にはむしろプリンスのほうがアッパーで、マイケルはダウナーな音楽をやっていたという感じか。印象だけど。

亡くなった日を境に旧作は売れまくり、すでに国内では計35万枚のバックオーダーが来ているとのこと。僕も7月に出る紙ジャケは買ってしまうかもしれない。そして、そうやってマイケルは一日一日過去のものになっていくんだろう。まだちょっと信じられないが。

もうカラオケで「Billie Jean」の「アッ」「ダッ」「ヒーヒー」「アーォ」etc.を完コピするなんて芸は笑えなくなるのかしら。もっと研究しようと思っていたのに・・・。今月から始まる予定だったロンドン公演での復帰が実現しなかったことは本当に惜しまれる。


まだ「マイケル、ありがとう!」とか言う気分にはなれない。マイケルのような人物に対して、亡くなりました、冥福を祈ります、みたいなお決まりのつまらない物言いをするなんてことは、僕には出来ない。
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by deadfunny | 2009-07-03 01:22


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