2009年 09月 09日
8.Sep.2009 (Tue)
朝日の書評にあった中公新書の岡田暁生「音楽の聴き方」なる本が気になり、即購入・読了。

音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書)

岡田 暁生 / 中央公論新社



音楽を聴くという行為の意味が変化していく近代以降のプロセスについては、以前に渡辺裕「聴衆の誕生」という本で読んだこともあり、けっこう好きなテーマだったりもする。書評を読んだ段階ではそういうことが扱われているとは思わなかったのだけど、「ハウツー」的な話はつかみとして序盤にとっとと済ませ、音楽の受容史の視点も混ぜつつ現代的な音楽の楽しみ方を、実に論理的に提言していく。クラシック音楽中心の叙述になるが、他ジャンルにも当て嵌まるであろうことは、それを意識しながら読んでいた僕が言うのだから間違いない、はず。

・ 音楽は、ただ聴くだけでなく、同じ音楽に感動した者同士で語り合ってこそ、より面白くなる。
・ 音楽は、文化的な背景抜きでは語れない。音楽は勝手に国境を越えたりはしない。
・ 音楽をプレイし、また言葉にしていく作業が、音楽文化を育む。

などと言ったシンプルな主張が並ぶ序盤は、常々同様のことを感じながらも今の世の中それが少数派であることをなんとなく認めざるを得ないような人たちには、心強い福音だ。後半のやたらと難しい(アドルノとか引かれるとさすがに晦渋過ぎてついていけない部分多々)パートも、じっくり読めばするりと頭に入ってくるのかもしれないが、やや話題が拡散しているような感も受けた。

いいの、シンプルな結論で。なぜ音楽を勉強するかって、そのほうが音楽が面白くなって人生豊かになるからに決まってるじゃん!
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by deadfunny | 2009-09-09 02:34


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